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ショーケン [芸能]

ショーケンの愛称で親しまれた俳優の萩原健一さんがGIST(消化管間質腫瘍)のため26日に都内の病院で死去していたことを所属事務所が発表した。享年68。萩原さんは2011年から病を患っており、闘病を続けていたが本人の強い希望で病名の公表を控えていた。

「最期は、とても穏やかで安らかに、ゆっくりゆっくり、眠るように息をひきとりました」

 こうコメントしたのは理加夫人(モデルの冨田リカ)。しかしながら、理加夫人が4度目の結婚相手であることからもわかるように、ショーケンの一生は、眠るように穏やかな最後とは対極の、波瀾万丈の芸能人生だった。

 GS全盛時代を経て、ドラマ「太陽にほえろ!」(72年)のマカロニ刑事役で人気俳優としてのポジションを確立。その後は「傷だらけの天使」(74年)、「前略おふくろ様」(75年)などに主演し、代表作多数。故黒沢明監督や脚本家の倉本聰氏からも高く評価されたキャラクターと演技力は文句のつけようがない。だが、高まる人気と名声とは裏腹に、これほど毀誉褒貶の激しい芸能人もいなかった。

 私生活では4度の結婚、4度の逮捕。交際が明らかになっているだけでも岸恵子、江波杏子、范文雀、桃井かおり、小泉一十三(75年結婚、78年離婚)、いしだあゆみ(事実婚)、藤真利子、前橋汀子、倍賞美津子、石田えり、一般女性(96年再婚、06年離婚)、冨田リカ(現夫人)というモテ男ぶり。

■シナリオライターへの転身意欲も…

 その一方、83年には大麻不法所持で逮捕。翌年には飲酒運転で人身事故を起こして逮捕。当然、ワイドショーや週刊誌の好餌となり、85年には倍賞美津子とのツーショット写真を撮られてカメラマンと編集者に暴行、書類送検。04年には再び交通事故を起こして現行犯逮捕。同年には映画プロデューサー恐喝未遂で告訴され、翌年に逮捕とまあ、ムチャクチャである。

「ショーケンを取材に行くときは一人で行くな。殴られても止める人間がいないからといわれたものです」と当時を振り返るのはジャーナリストの二田一比古氏だ。

「誰もが映画やドラマに起用したい個性派俳優なのですが、トラブルを恐れて起用に二の足を踏むことも多かったのがショーケンです。現場で共演者と揉めたり、途中降板したりはしょっちゅう。それでも共演した女優が魅了され受け入れてしまうのがショーケンでした。ゴシップを挙げれば本当にきりがない」

 晩年はドラマ原案を手掛けるなどシナリオライターへの転身意欲も見せていたショーケン。不世出の名優で、希代のトラブルメーカーが泉下の客となった。
タグ:ショーケン

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